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戦前の日本人の平均寿命は50歳未満でした。その後、環境、栄養、医療の急激な進歩により今や平均寿命は80歳を超え世界1となり、昔からの願いである長寿を達成しました。ただ、せっかく長寿を授かるなら、寿命のある間は健康でありたいと誰しも願っています。最近は健康寿命という言葉が使われます。健康寿命とは「日常的に介護を必要とせず、自立した生活ができる期間」のことを言います。平成25年の日本人の健康寿命は男性で71.19歳、女性で74.21歳、平均寿命は男性で80.21歳、女性で86.61歳ですから、介護を要する期間が男性は9.02年、女性は12.4年、平均すると約10年あるということになります。 この介護を要する約10年をいかに短くすることができるかが世界1の長寿国となった日本の課題です。
平成25年の厚労省の発表によりますと、要介護になる原因の4位が「転倒、骨折」で全体の11.8%を占め、5位が「関節疾患」で10.9%と続き、これらを合わせると1位の「脳血管疾患」の18.5%を超えます。つまり、運動器の障害が要介護の主な原因となり、高齢者の生活の質を著しく低下させているといえます。では、運動器の障害を予防するにはどうしたらよいのでしょうか。それには、筋肉量と筋力の維持、増加が大切で、要介護状態や寝たきり予防に効果があるということが最近わかってまいりました。「ロコモーティブ・シンドローム」という言葉がありますが、これは運動器の障害により介護が必要となる危険性の高い状態のことをいいます。このロコモについて知ってもらい、予防してもらうために、医師会では今年も専門医によるロコモチェック、相談コーナーを開きますのでどうぞご参加ください。
またここ数年で治療法が格段に進歩し、飲み薬だけで治るようになったC型肝炎や、飲み薬で病気の進行を抑えられるB型肝炎についてのコーナーも開きます。飲み薬は高額ですが医療費の助成制度がありますので、自己負担を少なくして治療を受けることができます。また、肝炎は血液検査をしないと早期発見はできませんが、検査を無料でうける制度もあります。
これらのコーナーは開会式終了後、およそ午前10時半から開始します。
また、午後からは例年通り各専門医による無料相談コーナーを設けております。( 内科、耳鼻咽喉科、皮膚科、泌尿器科、整形外科、眼科、産婦人科、女性外来、精神、心療内科 ) 各々の医師が親切、丁寧に相談をお受けします。普段、健康や、病気について疑問に思っていること、わからないことなどなんでもお尋ねください。
年に一度のこの機会に、多数の市民の皆様のご来場を心からお待ち申し上げております。
日時 |
平成29年11月5日(日) 10:00~15:30(受付終了 15:00) |
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場所 |
岐阜市文化センター 〒500-8842 岐阜市金町5丁目7番地2 TEL:058-262-6200 FAX:058-262-6229 |
主催 | ぎふ市民健康まつり運営会議 |
内容 |
・健康医療相談(午後1時~3時) ・ロコモチェック・相談コーナー ・B型・C型肺炎コーナー 他 |
参加費 | 無料 |
お問い合わせ |
ぎふ市民健康まつり運営会議事務局 (岐阜市健康部健康増進課内) TEL:058-252-7193 |
「第38回ぎふ市民健康まつり」
平成29年11月5日(日)午前10時~午後3時半、岐阜市文化センター
「第38回ぎふ市民健康まつり」が平成29年11月5日(日)午前10時から午後3時半まで、岐阜市文化センター及び金公園において開催されました。今年も秋のさわやかな青空に恵まれました。スマートウエルネスぎふ健幸ウォーク2017、第7回岐阜市農業まつり、さんぽde野外ライブtoスペシャルライブも同時開催され、相乗効果もあり、昨年同様 15,562名もの多くの方の参加となりました。
岐阜市医師会では午前の部としてロコモチェック・相談コーナーとB型・C型肝炎コーナーを設けました。岐阜市整形外科医会のご協力でロコモーティブシンドローム(運動器の障害により介護が必要となる危険性の高い状態のこと)についての啓発が行われました。高齢になるにしたがい筋肉量や筋力が低下し、要介護状態や、寝たきりになりやすくなりますが、それをいかに予防していくかについての説明がありました。診断とカウンセリングを6名の整形外科専門医にして頂き、理学療法士会は連携してロコモ体操体験コーナーを設けていただきました。参加者は約400名と昨年よりずっと多くなり、大盛況でした。健康寿命に対する市民の意識の高まりが感じられました。
B型・C型肝炎コーナーでは、治療法が格段に進歩し飲み薬だけで治るようになったC型肝炎や、飲み薬で病気の進行を抑えられるB型肝炎についての説明がありました。保健所に相談すれば無料で肝炎ウイルスの検査を受けることができ、陽性の場合はその後の検査や治療は県からの助成制度があります。肝炎は知らないうちに肝硬変や肝癌など重い病気になることがあるので、一生に一度は肝炎ウイルス検査を受けるようにしましょう。また、最近は不適切な食生活や運動不足から肥満になる方が多く、肝臓に脂肪が溜まる脂肪肝の方も増えてきています。脂肪肝は肝臓に生じたメタボと言われています。脂肪肝の中には一部ですが、肝炎、肝硬変、肝癌になる方もみます。肝臓を守るためにも、メタボの予防、治療は大切です。いつでも自宅で実践できる有酸素運動として、踏み台昇降トレーニングの体験も催され多くの方が参加されました。
午後は例年どおり「健康医療相談コーナー」を梅林班の9名の専門の先生方にご協力頂きました。 内科、耳鼻咽喉科、皮膚科、泌尿器科、整形外科、眼科、産婦人科・女性外来、精神・心療内科の各々の医師が懇切、丁寧に相談を受けました。普段、病気について疑問に思っていること、わからないことなどを個室でじっくりと納得がいくまで聞くことができたことと思います。
会場は歯科医師会、薬剤師会、理学療法士会、検査技師会等各団体の各コーナーが所狭しと設けられ、大勢の方が参加してみえました。スタンプラリーも行われ景品ももらいながら、多くの人が楽しみながら健康に興味を持つきっかけとなったことと思います。 これからもこの健康まつりを通して、医師会として情報発信をし、市民のみなさまの健康管理に役立つような企画を考えていきます。特に、今後の高齢化社会を見据え、皆さんの健康寿命の延伸につながるような催しを考えていきたいと思います。
また、歯科医師会、薬剤師会等各団体と連携を深めることで、さらに大きな健康の輪が広がり意味のある健康まつりとなるようにしていきます。
ご協力いただきました先生方ならびに事務職員、ご参加いただきました市民の方々、本当にありがとうございました。