終了しました。
今年のぎふ市民健康まつりは糖尿病の予防と対策がテーマになりました。
糖尿病は血液中のブドウ糖が多くなりすぎる病気で、放置すると網膜症や腎症、神経障害などの合併症を起こしたり、脳卒中、心筋梗塞などの発症、増悪に関与して生活の質を著しく低下させたり、また医療経済的にも大きな負担となっています。患者数は、食事の欧米化や車の普及などによる運動不足や人口の高齢化により増大しています。厚生労働省によれば、「糖尿病が強く疑われる者」は約1,000 万人、「糖尿病の可能性を否定できない者」も約1,000 万人と推計され身近な病気といえます。糖尿病を予防するには適切な食事、運動が大切で、また糖尿病の方は、適切な食事、運動とともに、根気よく治療を受けコントロールすることが大切です。医師会としても、この健康まつりを機会に多くの市民の方に糖尿病について知識を深めていただくために、午後からの健康医療相談のコーナーにて糖尿病についてご相談を受けたいと思います。
糖尿病とは別に、ロコモチェック・相談コーナー、B型・C型肝炎コーナー、COPD( 慢性閉塞性肺疾患 )チェック・肺年齢コーナーが開会式終了後から始まります。
最近は健康寿命に関して関心が高まっていますが、要介護になる原因として「転倒、骨折」や「関節疾患」などの運動器の障害が「脳血管疾患」よりも多く、高齢者の生活の質を著しく低下させていると言われます。運動器の障害により介護が必要となる危険性の高い状態のことを「ロコモーティブ・シンドローム(ロコモ)」いいますが、このロコモについて知ってもらい予防してもらうために、専門医によるロコモチェック、相談コーナーが開かれます。
ここ数年で治療法が格段に進歩し飲み薬だけで治るようになったC型肝炎や、飲み薬で病気の進行を抑えられるB型肝炎についてのコーナーです。飲み薬は高額ですが医療費の助成制度があり、自己負担を少なくして治療を受けることができます。また、肝炎は血液検査をしないと早期発見はできませんが、検査を無料でうける制度もあります。専門医がB型・C型肝炎についてわかりやすく説明します。
従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称です。タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患であり、喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病です。
40歳以上の人口の8.6%、約530万人の患者が存在すると推定されています。呼吸機能検査も受けることができ、専門医から詳しい説明が聞けます。
午後からは各専門医による無料相談コーナー( 内科、耳鼻咽喉科、皮膚科、糖尿病・女性外来、整形外科、眼科 ) を設けております。普段、健康や病気について疑問に思っていること、また今年のテーマである糖尿病についてなんでもお尋ねください。
年に一度のこの機会に、多数の市民の皆様のご来場を心からお待ち申し上げております。
日時 |
平成30年11月4日(日) 10:00~15:30(受付終了 15:00) |
---|---|
場所 |
岐阜市文化センター 〒500-8842 岐阜市金町5丁目7番地2 TEL:058-262-6200 FAX:058-262-6229 |
主催 |
・岐阜市医師会 ・岐阜市歯科医師会 ・岐阜市薬剤師会 ・岐阜県歯科衛生士会岐阜支部 ・岐阜県臨床検査技師会岐阜地区 ・岐阜県栄養士会岐阜市支部 ・岐阜市食生活改善推進協議会 ・岐阜県作業療法士会 ・岐阜県言語聴覚士会 ・岐阜県理学療法士会岐阜支部 ・岐阜県診療放射線技師会岐阜地域 ・岐阜県歯科技工士会岐阜支部 ・岐阜市 |
内容 |
・健康医療相談(午後1時~3時) ・ロコモチェック・相談コーナー ・B型・C型肺炎コーナー 他 |
参加費 | 無料 |
お問い合わせ |
ぎふ市民健康まつり運営会議事務局 (岐阜市健康部健康増進課内) TEL:058-252-7193 |
「第39回ぎふ市民健康まつり」
平成30年11月4日(日)午前10時~午後3時半、岐阜市文化センター
「第39回ぎふ市民健康まつり」が平成30年11月4日(日)午前10時から午後3時半まで、岐阜市文化センター及び金公園において開催されました。今年はあいにくの雨のぱらつく天気でしたが、スマートウエルネスぎふ健幸ウォーク2018、第8回岐阜市農業まつり、さんぽde野外ライブtoスペシャルライブも同時開催され、昨年同様14805名もの多くの方の参加となりました。
岐阜市医師会ではロコモチェック・相談コーナー、B型・C型肝炎コーナー、COPD( 慢性閉塞性肺疾患 )チェック・肺年齢コーナー、健康医療相談コーナーを設けました。昨年の484名を大きく上回る861名の方々に参加していただけました。
岐阜市整形外科会のご協力でロコモーティブシンドローム(運動器の障害により介護が必要となる危険性の高い状態のこと)についての啓発が行われました。高齢になるにしたがい筋肉量や筋力が低下し、要介護状態や、寝たきりになりやすくなりますが、それをいかに予防していくかについての説明がありました。診断とカウンセリングを6名の整形外科専門医にして頂き、理学療法士会は連携してロコモ体操体験コーナーを設けていただきました。参加者は570名と昨年の370名よりずっと多くなり、大盛況でした。健康寿命には丈夫な足腰が大切ですが、市民の意識の高まりが感じられました。
B型・C型肝炎コーナーでは、治療法が格段に進歩し飲み薬だけで治るようになったC型肝炎や、飲み薬で病気の進行を抑えられるB型肝炎についての説明があり、100名の方が参加されました。保健所に相談すれば無料で肝炎ウイルスの検査を受けることができ、陽性の場合はその後の検査や治療は県からの助成制度があります。肝炎は知らないうちに肝硬変や肝癌など重い病気になることがあるので、一生に一度は肝炎ウイルス検査を受けるようにしましょう。また、最近は不適切な食生活や運動不足から肥満になる方が多く、肝臓に脂肪が溜まる脂肪肝の方も増えてきています。脂肪肝は肝臓に生じたメタボと言われています。脂肪肝の中には一部ですが、肝炎、肝硬変、肝癌になる方もみえます。肝臓を守るためにも、メタボの予防、治療は大切です。いつでも自宅で実践できる有酸素運動として、踏み台昇降トレーニングの体験も催されました。
COPD( 慢性閉塞性肺疾患 )チェック・肺年齢コーナーでは肺機能検査が行われ、その結果の説明を聞くことができました。COPDとは従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称です。タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患であり、喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病です。 40歳以上の人口の8.6%、約530万人の患者が存在すると推定されています。約100名の方に参加していただけました。女性の参加者が多かったですが、今後は喫煙経験のある男性の方の参加を促したいです。
午後は例年どおり「健康医療相談コーナー」を金華班の7名の専門の先生方にご協力頂きました。 内科、整形外科、耳鼻咽喉科、眼科、皮膚科、産婦人科・女性外来の各々の医師が懇切、丁寧に相談を受けました。昨年の63名を上回る91名の相談をお受けすることができました。
内科では今回の健康まつりのテーマである糖尿病の相談もなされました。普段、病気について疑問に思っていること、わからないことなどを個室でじっくりと納得がいくまで聞くことができたことと思います。
会場は歯科医師会、薬剤師会、理学療法士会、検査技師会等各団体の各コーナーが所狭しと設けられ、大勢の方が参加されました。スタンプラリーも行われ景品ももらいながら、多くの人が楽しみながら健康に興味を持つきっかけとなったことと思います。
医師会はこれからもこの健康まつりを通して、市民のみなさまの健康管理に役立つような情報を発信し、今後の高齢化社会を見据え、健康寿命の延伸につながるような催しを考えていきたいと思います。また、歯科医師会、薬剤師会等各団体と連携を深めることで、さらに有機的な役に立つ健康まつりとなるようにしていきます。
ご協力いただきました先生方ならびに事務職員、ご参加いただきました市民の方々、本当にありがとうございました。