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令和元年11月4日の10時から15時半まで岐阜市文化センターにて第40回ぎふ市民健康まつりが開催されます。本年は「 高齢期の健康について 」がテーマになりました。 戦前の日本人の平均寿命は50歳未満でした。その後、環境、栄養、医療の進歩により2018年の日本人の平均寿命は女性が87.32歳、男性が81.25歳で、ともに過去最高となっており、昔からの願いである長寿を達成しています。今は寿命のある間は健康でありたいということが皆の願いとなっています。「日常的に介護を必要とせず、自立した生活ができる期間」のことを健康寿命と言いますが、2016年の日本人の健康寿命は男性で72.14歳、女性で74.79歳です。平均寿命から健康寿命を引き算することにより、介護を要する期間が出ますが、男性は9.1年、女性は12.5年、平均すると約10年あるということになります。この介護を要する約10年をいかに短くすることができるかが長寿国となった日本の課題です。国としての施策も必要と思いますが、健康で長い人生を全うするため何に気を付けてどのように生きていくのがいいのかは、各々が普段からしっかり考えて、実践していくことが大切だと思われます。 医師会としても、この祭りを機会に多くの市民の方に高齢期の健康について知識を深めていただくため、2階小劇場にて11時から元岐阜大学神経内科・老年学教授、現岐阜市民病院 認知症疾患医療センター長の犬塚 貴 先生から「 フレイルの予防と認知症の予防 」という題で講和をいただくこととなりました。わかりやすく、役立つお話が伺えると思いますので、多くの皆さんの参加をお待ちいたします。 また、昨年に引き続き、ロコモチェック・相談コーナー、B型・C型肝炎コーナーが開会式終了後から始まります。
平成28年の厚労省の発表によりますと、要介護になる原因は1位が認知症で全体の18.0%、2位が脳血管疾患で16.6%、3位が高齢による衰弱で 13.3%、4位が「転倒、骨折」で12.1%、5位が「関節疾患」で10.2%とあります。ここで、4位と5位の転倒、骨折と関節疾患を合わせると22.3%となり、1位の「認知症」の18.0%を超えます。つまり、運動器の障害が要介護の主な原因となり、高齢者の生活の質を著しく低下させているといえます。では、運動器の障害を予防するにはどうしたらよいのでしょうか。それには、筋肉量と筋力の維持、増加が大切で、要介護状態や寝たきり予防に効果があるということが最近わかってまいりました。「ロコモーティブ・シンドローム」という言葉がありますが、これは運動器の障害により介護が必要となる危険性の高い状態のことをいいます。このロコモについて知ってもらい予防してもらうために、専門医によるロコモチェック、相談コーナーが開かれます。
ここ数年で治療法が格段に進歩し飲み薬だけで治るようになったC型肝炎や、飲み薬で病気の進行を抑えられるB型肝炎についてのコーナーです。飲み薬は高額ですが医療費の助成制度があり、自己負担を少なくして治療を受けることができます。また、肝炎は血液検査をしないと早期発見はできませんが、検査を無料でうける制度もあります。専門医がB型・C型肝炎についてわかりやすく説明します。 午後からは各専門医による健康医療相談を設けております。( 内科、耳鼻咽喉科、皮膚科、女性外来、整形外科、眼科 ) 普段、健康や病気について疑問に思っていること、また今年のテーマである高齢期の健康についてなんでもお尋ねください。
年に一度のこの機会に、多数の市民の皆様のご来場を心からお待ち申し上げております。
日時 |
令和元年11月4日(月・振休) 10:00~15:30(受付終了 15:00) |
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場所 |
岐阜市文化センター 〒500-8842 岐阜市金町5丁目7番地2 TEL:058-262-6200 FAX:058-262-6229 |
主催 |
・岐阜市医師会 ・岐阜市歯科医師会 ・岐阜市薬剤師会 ・岐阜県歯科衛生士会岐阜支部 ・岐阜県臨床検査技師会岐阜地区 ・岐阜県栄養士会岐阜市支部 ・岐阜市食生活改善推進協議会 ・岐阜県作業療法士会 ・岐阜県言語聴覚士会 ・岐阜県理学療法士会岐阜支部 ・岐阜県診療放射線技師会岐阜地域 ・岐阜県歯科技工士会岐阜支部 ・岐阜市 |
内容 |
・健康医療相談(午後1時~3時) ・ロコモチェック・相談コーナー ・B型・C型肺炎コーナー |
参加費 | 無料 |
お問い合わせ |
ぎふ市民健康まつり運営会議事務局 (岐阜市健康部健康増進課内) TEL:058-252-7193 |
「第40回ぎふ市民健康まつり」
令和元年11月4日(月祝)午前10時~午後3時半、岐阜市文化センター
「第40回ぎふ市民健康まつり」が令和元年11月4日(月・振休)午前10時から午後3時半まで、岐阜市文化センターにおいて開催されました。秋の澄み切った青空のもと、第9回岐阜市農業まつり、さんぽde野外ライブも同日開催され、昨年の約15000人を上回る約17000人もの多くの方が参加されました。
今年のテーマは「高齢期の健康について」でした。昨年同様、1階催し広場にて各医療健康団体によるブースが設置され、また、今年は40回記念行事として2階小劇場にて「いつまでも健康でいるために」を主題に各団体による講話会が開かれました。医師会からは岐阜市民病院 認知症疾患医療センター長の犬塚 貴先生にお願いし、初めに総括的な話として「フレイルの予防と認知症の予防」の題でとても分かりやすく内容の濃いお話をしていただきました。
また1階催し広場ではロコモチェック・相談コーナー、B型・C型肝炎コーナー、健康医療相談コーナーが設けられました。岐阜市整形外科会のご協力でロコモーティブシンドローム(運動器の障害により介護が必要となる危険性の高い状態のこと)についての啓発が行われました。高齢になるにしたがい筋肉量や筋力が低下し、要介護状態や、寝たきりになりやすくなりますが、それをいかに予防していくかについての説明がありました。診断とカウンセリングを6名の整形外科専門医にしていただき、理学療法士会は連携してロコモ体操体験コーナーを設けていただきました。参加者は409名と大盛況でした。健康寿命には丈夫な足腰が大切ですが、市民の意識の高まりが感じられました。
B型・C型肝炎コーナーでは、治療法が格段に進歩し飲み薬だけで治るようになったC型肝炎や、飲み薬で病気の進行を抑えられるB型肝炎についての説明があり、200名の方が参加されました。保健所に相談すれば無料で肝炎ウイルスの検査を受けることができ、陽性の場合はその後の検査や治療は県からの助成制度があります。肝炎は知らないうちに肝硬変や肝癌など重い病気になることがあるので、一生に一度は肝炎ウイルス検査を受けるようにしましょう。また、最近は不適切な食生活や運動不足から肥満になる方が多く、肝臓に脂肪が溜まる脂肪肝の方も増えてきています。脂肪肝の中には一部ですが、肝炎、肝硬変、肝癌になる方もみえます。栄養や運動不足から筋肉量の減るサルコペニアのお話もあり、脂肪肝やサルコペニアを予防するためのタオルを使った体操が紹介されていました。
午後は「健康医療相談コーナー」に明徳班の7名の専門の先生方のご協力をいただきました。 内科、整形外科、耳鼻咽喉科、眼科、皮膚科、女性外来の各々の医師が71名の方の相談を懇切、丁寧にお受けしました。普段、病気について疑問に思っていること、分からないことなどを個室でじっくりと納得がいくまで聞くことができたことと思います。
全体としては医師会関連のコーナーで680名の方々に参加していただけました。
会場は各団体の各コーナーが所狭しと設けられ、大勢の方が参加され盛況でした。リピーターの方も多くみえるようで、今後はもう少し広い会場を考えていく必要があるかと思いました。
医師会はこれからもこの健康まつりを通して、市民のみなさまの健康管理に役立つ情報を発信し、高齢化社会の中で健康寿命の延伸につながるような催しを行っていきます。また、歯科医師会、薬剤師会等各団体と連携を深め健康まつりがさらに良いものとなるようにしていきます。
ご協力いただきました先生方ならびに事務職員、ご参加いただきました市民の方々、本当にありがとうございました。